川本楽器工房の足跡 マスタービルダー川本忍

川本 忍 -shinobu kawamoto-

川本楽器工房は大阪の寝屋川にある「他にはない」をメインテーマに楽器制作する工房です。
現在は、クラシックギターとカホンをメインに販売しており、ほかにも様々な楽器を現在開発中。

クラシックギターの製作について

川本 忍が趣味として演奏していたクラシックギターの構造に興味を持ち、大工仕事の傍らアニトニオ・デ・トーレス、フェルナンデス、ブーシェなどの設計図を和訳し独自に研究を始める。
その後、庄司清英に師事し日本では最高峰に部類するギターの構造を学びながら、スペイン式ギターを中心とした様々な構造のギターの研究を重ねる。
しかし、「どこまで行っても模倣は模倣。オリジナルにはなりえない」と考える様になり、従来のクラシックギターにはない新しい素材・構造の研究を始め現在に至る。

 

マスタービルダー 川本 忍 楽器に限らず木を使ったモノ作りを得意とし、イメージできるモノであればどんなものでも具現化する事ができる才覚を持つ。

ギターを作り始めるきっかけが、河野やトーレスなどの一流クラシックギターを手にした時に「もっと弾きやすく、弾くことが楽しくなるギターがあれば良いのに」と強く感じた。
そこで「自分の望むギターがどこにもないのなら自分でギターを作ってしまおう」と本格的にギター製作・研究を開始した。
そのまま製作に没頭しいつしかギター工房を構える様になる。
職業柄、質の良い素材が手に入りやすいので試験的な製作が低コストで行えた事は幸いだった。
現在では通常のクラシックギターでは考えられない程、弦高は低くボディが薄いオリジナルモデルが完成。
圧倒的なプレイアビリティの向上、音は高解像度なスピーカーの様にワイドレンジでパワフル、ダイナミクスも広く忠実で現代の演奏家にとっては理想的なモデルになったと自負している。

現在、キットの様な組み立てではなく、全ての素材を自分の手で作る体験ができるギター制作教室を展開。希望者にはギターを作る為に必要な道具の作り方もレッスンしており、そのノウハウを惜しみなく伝えている。

ギター製作教室の様子や詳細はこちらから

忍カホンの始まり

川本楽器工房がもつ「忍カホン」というブランドは、マスタービルダーの息子が父の楽器を後世に残したいと言う思いから、父でありマスタービルダーの名前「忍」から一文字とってつけられた。
試作の段階では正直な所「ギターに比べ簡単にできるだろう」と甘く考えていた。しかし、カホンを作りこめば作り込むほど理想の音から遠ざかっていく様な感覚に見舞われる。カホンという楽器はギター同様に奥の深い楽器である事を痛感する。

当時の試作カホンの一部がこちら。

現在のモデルができるまでに数百個のカホンが過程として存在する。
当初からブレない一つの信念は「他にはないものを作る事」。

マスタービルダーがよく言う言葉に「他と同じでは面白くない」がある。
モノを作るなら他人と同じでは面白くない。シンプルにして唯一の創作動機である。

 

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